中国最古の灌漑施設都江堰@中国四川省
おはようございます。
今日は、中国最古の灌漑施設について、ご紹介します。
ここは、中国四川省成近郊にある「都江堰」と呼ばれるところです。
パッと写真を見ると、ただの川の分岐点に見えるかもしれません。
でも、ここは、なんと2000年以上前の秦の時代に、人力で作られた灌漑施設で、今なお大切に使われている現役の灌漑施設です。
ここは、岷江と呼ばれる川にある施設です。
古代この岷江は度々氾濫し洪水を起こしていたとのことです。
そこで立ち上がったのが、李冰という役人です。
彼は、この灌漑施設を作ることで洪水を防げると考え、工事をすることにしました。
この工事には、多数の人々が駆り出されました。
それでも大工事だったため、多大な時間がかかり、完成したのは、李冰の息子、李二郎の時代でした。
結果として、岷江の洪水は落ち着き、人々から李親子は大変感謝されました。
その結果、彼ら李親子を祀る二王廟がすぐそばに作られました。
岷江の都江堰は今なお現役の灌漑施設で、岷江周辺の人々の生活を支えています。
古代の灌漑施設の跡が残っているというのは、それほど珍しいことではありませんが、今なお現役の施設というのは、大変珍しいとのことです。
この都江堰は青城山という信仰の山とともに、世界遺産に指定されています。
かなり規模の大きい施設です。
私はこれを見た時、どれだけの人力がかかり、またどれだけの犠牲を払ったのだろうかと想像し、何ともいえない気分になりました。中国ならではです。
もちろん、洪水を防ぎ続けているという点で、非常に価値の高い施設であることに違いありません。
それでも、こういうことができるのは、中国という国の大きさならではというか、古代の力ならでは、だと感じました。
地味な施設で、どういうものかわからないと、「これのどこがすごいの???」ということになりかねない施設です。
とにかくすごい灌漑施設であるということを伝えたくて、添乗員時代は、一生懸命伝えてきました。
私の文章で伝わるかわかりませんが、こういうものが古代に人力で作られたという状況を少しでも想像して頂けたら嬉しいです。