漢民族のつつましい生活@タクラマカン砂漠
こんばんは。
今日は、以前使ったこの写真についてコメントしようと思います。
この写真、タイトルの通り、タクラマカン砂漠のど真ん中で撮りました。
ここは、以前掲載したカラクリ湖に訪れた後に撮影したもの。
この場所は、タクラマカ砂漠の縦断道路の中にたくさんある、定点スポットの一つで、第95番です。
何か95番かというと、、、
タクラマカン砂漠縦断道路の管理者95番です。
管理者の仕事は縦断道路を維持するために、草木の管理をすることです。
下の写真をご覧ください。
砂嵐のために、くすんでいる道路の姿です。
見にくい写真ですみませんが。。
この砂嵐を放置すると、いとも簡単に、縦断道路は砂漠に再び埋もれます。
そこで、彼ら管理者が、周囲にささやかながら草木を植え、埋蔵ポンプを使って水を草木に与え、草木を管理して、縦断道路を維持しています。
たしか、道の半分も来ていない時に、この95番の写真を撮ったので、倍近いスタッフがいるかもしれません。
彼らは、中国に雇われ、内地(都市部を中心としたウイグル自治区外の地域)からここタクラマカン砂漠に出稼ぎにやってきています。
条件は、子育ての終わった夫婦であること。
どちらかが任期中に死亡したら、それで終了。なぜなら、あまりにも孤独な仕事だからです。4㎞ごとにこのスポットは作られるため、人を見かけることがありません。よって、夫婦でなくては務まらないということなのです。
私たちは、ここを観光で訪れましたが、この道は、観光用ではありません。あたりを通るのは、トラックだけ。
タクラマカン砂漠には、油田が見つかっています。この油田からオイルを輸送するために、この縦断道路は作られました。そして、写真に写った女性のような漢民族は、道路を維持するためだけに、ここにいました。
彼らは日夜夫婦以外の人に会うことなく、ただ草木の面倒を見ます。
当然、店は存在しないので、定期的にくる配給に頼ります。
そのような人々がいて、都市部の人々の豊かな生活が守られていました
彼らの生活は大変つつましいものです。
さすがに申し訳ないので、写真にはおさめませんでしたが、自宅内も見せていただきましたが、最小限のものしかありませんでした。
彼らが必死に守るおかげで、自分たちはこの砂漠を縦断するのかと思うと息が詰まるような思いがしました。
今宵は、こんな、少々ショッキングなお話でした。